四角四面な父の教えで育った私は
子供を生み育てるのは 国民の義務だと思い込んでいました
正直なところ
私は 今でも赤ちゃんを見ても可愛いとは思いませんし
子供も嫌いです
責務感から 第一子を儲けました
同じ頃、貧アパートでは子育ては無理なので
住宅ローンを組んで 小さな家を建てました
私の母親は、 もう既に他界していたので
育児も もっぱら教本が頼りでした
・スキンシップが大事で母乳が理想的
・赤ちゃんが満足するまで飲ませましょう
・テレビに子守りを任せると情緒が発達しない
・発育には段階があり、その都度 彼らの欲求を十分満足させないと 次のステップに進めない
・言うことを聞いて欲しければ まず言うことを聞いてあげる事
私は生まれ出た長女を前にして
「愛情」よりも 「重い責任」を感じていました
育児書では、三歳まで愛情たっぷりに育てる重要性を強調していました
「愛を受けずに育った子は 愛を知らない大人になる」
ビビりました
私は 目の前の自分の赤ちゃんを
可愛い とは感じませんでしたから
教科書を読みながら、そして「おんぶは日本の良い育児法」
と言い放つ知人の言葉を鵜呑みに信じて
授乳・抱っこ・オムツ交換・沐浴・おんぶ(私に限っては、肋骨を圧迫するおんぶ紐は胃腸を押し下げます)
くそ真面目に対峙しました
分かった事は
赤ちゃんの要求通り動いていたら
自分には
食べる暇も無く 寝る暇も無く トイレに行く暇も無い事実でした