海(うみ)nanimositeinai’s blog

                             父は私を「素直な子」と言う呪縛で、ひとに歯向かわない女性に育てました。私は猿夫と結婚して「あぁ この人と結婚して良かった♪」と思った事は 且て今まで一度たりともありません。現在は精神疾患を持つアラフォーの長女と 出戻り息子との三人暮らしです。夫の名言【何もしていない】

臆病者

今でもそうですが、私は本当に臆病者でした

長女 豹を住戸に迎え、ひたすら休養を与えるべく全力を上げていた十年前…

その当時は 老父も認知症が進み 寝たきりになり

病院の療養型病室に入り、安定した状態を保っていました

 

今 考えると「安定期」だったと分かるのですが

当時は もう 父を見舞いに行くのが

怖くて 怖くて たまりませんでした

今にも死を迎えるんじゃないか、と恐れおののき

一人では病室に入る事も出来ませんでした

 

姉と一緒に見舞いに行くのが やっとで

父の顔や手を 温かいタオルで拭いている姉を見て

どうして 平気で病人に触れるのか? とても不思議でした

私は 怖くて出来なかったのです

 

姉達は他府県、私は地元です

 

同じ寝たきり状態でも

父が老人ホームに入っている頃は、

安定剤を飲むと、何とか父の傍に立てました

理由は解かりません

とにかく もう 安定剤では効かない恐怖心が

私を覆っていました

 

毎日 老父を見舞えない自分を 常に責めていました

ジリジリとした焦燥感と罪悪感は 常時心に在り

寝ている最中に ふと目覚めると

ぐーーッ!と歯を食いしばっている自分がいました

 

食い縛りは数年続いていたように思います