海(うみ)nanimositeinai’s blog

                             父は私を「素直な子」と言う呪縛で、ひとに歯向かわない女性に育てました。私は猿夫と結婚して「あぁ この人と結婚して良かった♪」と思った事は 且て今まで一度たりともありません。現在は精神疾患を持つアラフォーの長女と 出戻り息子との三人暮らしです。夫の名言【何もしていない】

重ねた齢には関係ない

あれは私が高三の時でした

同好会みたいな10人ほどの集まりの中で、二年生男子が司会役を見事にこなしていました

「軽く自己紹介します、未開放部落出身です

まずはこの会の目的とするところ~~~・・・・・・」

当時(今でもそうですが)世間知らずの私は、同和問題はほとんど無知でした

え?

未開放部落があると言うことは 解放された部落もあると言うことなのかな?

それにしても 一般的に 敢えて出身地を口に出す場合は少ない筈…

トンチンカンな疑問を持ちつつ、その司会ぶりを真横で興味津々眺めていました

 

ミーティングはテキパキと進行して行きます

その二年生司会役は

「来場する一般生徒に分かりやすくする為には何に気を付ければいいですか?・・・」

と議題を誘導する一方で、

なんと、驚いたことに、脇から彼にメモ用紙を使って

ごく個人的な会話をし始めた女生徒がいました

「キツネ君が昨日から下痢で学校を休んでいるらしいの

アパートで一人暮らしだから 心配 

急な高熱だったら 身動きとれないだろうし・・

今からでも様子を見に行った方がいいかしら?」 

そのメモ書きを見ながら、司会は何の支障もなく 進められます

「一昨日の様子はどうだった?」

紙を媒体にした個人的な会話は 手元で密かに続けられます

 

ミーティング参加者は色々な課題を それぞれ考えながら

自分の意見を主張するのに熱が入り

司会役の脇で密談が行われている事に全く気付かない様子でした

 

私は その時 今までの自分の価値観が見事にひっくり返ったのを覚えています

まだ二年生なのに、三年生をさしおいて司会役に抜擢され

複雑な皆の意見を把握しつつミーティングをそつなく進行させ、

片方で個人的にもお喋り出来る

 

これは 年齢は関係無い

年上だから と無意味に尊敬する必要もなく

また 年下でも尊敬に値する人はいくらでも居るんだ